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間取りと家事動線の失敗と対策 ~子ども部屋・玄関・コンセント&電気スイッチ編~

前回に続き、間取りと家事動線を考えるときに役立つ「よくある失敗とその対策」についてご紹介します。

建ててから「こうしておけばよかった…」と後悔することのないよう、先輩たちの失敗談を参考に、暮らしやすい家づくりのヒントを探りましょう。

子ども部屋の間取り・家事動線の失敗と対策

CASE1 居心地が良すぎて失敗…

「せっかくの注文住宅だし、子ども部屋もゆったり快適に!と思って奮発。その結果、居心地が良すぎるのか子どもが部屋から出てこなくなり家族団らんの時間が持てません」

ここがポイント

家族でリビングに集まって過ごす時間を大切にしたいのなら、各自の部屋は寝るだけのスペースと割り切って最低限の広さにするのもアリ。ただし、子どもの性格や、成長によって変化する価値観も考慮し、検討は慎重に。

CASE2 家具が置きづらくて失敗…

「子ども部屋は明るい方がいいと思い、角部屋にして大きな窓を2面に設置。壁面が少ないため、どこに家具を置いても窓と被ってしまって微妙なレイアウトに…」

ここがポイント

どの部屋も、明るければ明るいほどいいというわけではないので、採光は過剰になりすぎないよう調整を。学習机やベッドなど、必要な家具を間取り図に書き込んで確認しましょう。

CASE3 子どもの意見を尊重して失敗…

「娘の部屋には、本人が選んだかわいい柄入りのピンクの壁紙を採用。最初は大喜びしていたけど、高校生になった頃には『ダサくて嫌』と…。もっとシンプルな壁紙にしておけばよかった」

ここがポイント

子どもの気持ちに寄り添うことは大切ですが、趣味嗜好も当然変わっていくことを忘れずに。希望を聞く際は、すべて反映できるわけではないことを伝えましょう。壁紙の代わりに、カーテンやベッドカバーなど取り替えやすいアイテムを自由に選ばせてあげる方法もあります。

CASE4 自立に期待して失敗…

片付けや服の管理などが自分でできるようになって欲しくて、それぞれの子ども部屋に大き目のクローゼットを設置。洗濯した服を各部屋に運ぶので、家事の手間が増えてしまいました」

ここがポイント

家事ラクを実現するには、各部屋に収納を設けるよりも、ファミリークロークや納戸など「みんなで使う収納」が効果的なことも。日頃どのように生活しているかを再度確認し、無理のないプランを立てましょう。

玄関の間取り・家事動線の失敗と対策

CASE1 収納スペースが足りなくて失敗…

出入りするだけの空間なので、最低限の広さとシューズボックスさえあれば十分だと思ってコンパクトな玄関に。いざ暮らし始めると子どもの部活道具やアウトドア用品を置くようになり、物であふれた生活感丸出しの玄関に…」

ここがポイント

自転車やボール、アウトドアやガーデニング用品など、家には上げたくないけど玄関まわりに置いておきたいアイテムは意外と多いもの。シューズクロークなど土間スペースを広めにつくる、玄関先に物置を設けるなどの対策を。

CASE2 明るさが足りなくて失敗…

「電気もあるし、外からの光が入らなくても問題ないだろうと思って玄関に窓をつけませんでした。その結果、朝も昼も真っ暗で、電気をつけても薄暗くて気分もなんだかどんより」

ここがポイント

玄関は住まいの「顔」にあたる部分です。家族の帰りを出迎えるのはもちろん、来客時に最初に対応する場所にもなるので、明るさや雰囲気にも気をつけることが大切。スリット窓ひとつでも、効果的な採光やアクセントになります。

CASE3 雨の日を考えていなくて失敗…

「すっきりとした印象にしたくて、玄関ポーチのひさしを小さいデザインに。雨の日は鍵を開けている間にずぶぬれになってしまい、もう少し大きなひさしにすればよかったと後悔しています」

ここがポイント

関の中の広さや使い勝手には気を配っても、外側のことは見落としがち。天候の悪い日や荷物が多い日の使い勝手、ポストへの行き来なども考慮して、玄関ポーチの広さやかたちもよく考えましょう。

コンセント&電気スイッチの失敗と対策

CASE1 なぜそこに?つける場所に失敗…

「玄関かまちの壁面にスイッチをつけたせいで、帰宅時に真っ暗な玄関を手探りで進むことに…。リビングのスイッチも、開けたドアの裏側にきてしまうのでドアを閉めないと明かりがつけられません」

ここがポイント

電気照明のスイッチは、移動方向やドアの開閉を十分に考慮して位置を決めましょう。部屋を出る時と入る時、両方の動きを間取り図に矢印で書き込み、その際の体の向きや手の高さなども考えておくと失敗を防げます。玄関まわりやホール、トイレなどは人感センサーつきの照明も便利。

CASE2 あとひとつ、が足りなくて失敗…

「テレビとキッチンまわりのコンセント、位置は完璧なのに数が足りなかった。テレビとデッキのほかに、ゲーム機や充電器用のコンセントも必要でした。キッチンも、ジューサーを使うたびにレンジのコンセントを抜き差し。あとひとつあればよかった…」

ここがポイント

コンセントの位置と数を決める際には、家電を使うシーンをイメージすることが大切。今あるものだけでなく、周辺機器が増える可能性や、時々使う調理家電のことも忘れずに。

CASE3 使いたい場所になくて失敗…

「2階のホールに造作したカウンターにも、コンセントをつければよかった。ノートパソコンを充電するために、いちいち移動しなくてはいけなくて面倒です」

ここがポイント

間取り図に家電を置く場所を書き込むことで、コンセントの的確な配置が把握しやすくなります。廊下や階段ホール、収納スペースの中など、居室以外の場所でも掃除機や空気清浄機などを使うシーンの見落としがないかチェックを。

CASE4 「大は小を兼ねる」で失敗…

「コンセントはとにかくいっぱいつけておけば間違いないと思い、家中のいたるところに設置。家具で隠れてしまう場所も多く、使わずのコンセントがあちこちに。見栄えも悪く、設置費用も無駄でした」

ここがポイント

足りないより余るくらいのほうがいい、という気持ちもわかりますが、無駄はできるだけ減らしたいもの。コンセントの位置が書かれた間取り図に、家具や家電の配置も書き込んで、「ここに本当に必要か?」を判断しましょう。

暮らしやすさと快適さにとことんこだわる、棟匠の家づくり

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