平屋を活かす!スキップフロアのすすめ
前回の記事に続き、平屋の住まいづくりに役立つヒントをお届けします。
今回のテーマは、「スキップフロア」。
スキップフロアとは、同じ空間の中にあえて段差を設けて中二階など+αの空間をつくる間取りのことです。
階段の昇り降りが必要ないワンフロアで暮らせることが平屋のメリットなのに、どうしてわざわざ段差を?と感じる方もいるかもしれませんが、スキップフロアを上手につかえば平屋の魅力をもっと高めることもできるんです。
それでは早速、スキップフロアの具体的な活用法についてご紹介します。
スキップフロアで平屋を“仕切る”
スキップフロアの間取りは、部屋を壁ではなく段差で仕切ることが大きな特徴です。
そのため空間に広がりや開放感がうまれ、平屋の魅力のひとつである「つながり」を損ねることなく空間をほどよく間仕切りすることができます。
また、廊下を使わずに階段(段差)で部屋をつなげるので無駄なスペースが生まれにくく、床面積をより有効に活用することもできます。
横に広がる空間のゆとりを存分に味わいたいなら、壁で細かく仕切るのではなくスキップフロアや小上がりを使ってゆるやかに空間を仕切りましょう。
スキップフロアで平屋に“立体感”を出す
スキップフロアの段差で縦のつながりを加えることで、横に広がる平屋の空間に「立体感」がうまれます。
- 視線が上下に誘導されるため、実際の床面積以上の広さを感じることができる
- 単調になりやすい平屋の間取りにテンポがうまれ、遊び心のある楽しい空間になる
- 吹き抜けや勾配天井とも相性が良く、平屋ならではの天井の高さがより引き立つ
このように立体感をうまく取り入れることで、視覚的にも体感的にも変化や動きを感じられる空間をつくることができます。
スキップフロアで平屋の“収納”を確保する
スキップフロアで段差や階段をつくれば、その床下の空いたスペースを活用して収納スペースを増やすこともできます。
具体的な活用例
- リビングにスキップフロアをつくり、床下のスペースをリビング収納にする
- 床下に大きな収納スペース(半地下)をつくり、中二階に居室を置く
- スキップフロア自体に棚などを設置し、見せる収納を楽しむ
2階建てに比べて床面積が小さくなりがちな平屋は収納スペースも不足しがちですが、スキップフロアを活用することで「新たな空間」をつくることができます。
スキップフロアで平屋に“スペース”をつくる
もちろん、スキップフロアによってうまれる「新たな空間」は収納力を増やすためだけのものではありません。
子どもの遊び場、寛ぎの和室、スタディスペースやファミリーライブラリーなど、アイデア次第でひとつの役割を持った空間として多彩に活用することができます。
- リビングやキッチンから目が届く・声が届くため、家の中で孤立しない
- オープンなスペースでありながら、段差という間仕切りによって集中できるスペースにもなる
- ひとつながりの平屋でも、適度な距離感を保って家族と過ごすことができる
このような特徴をいかして、家族の毎日をもっと楽しく豊かなものにしてくれる+αの空間をつくりましょう。
スキップフロアの活用で、棟匠の平屋がもっと広く&楽しくなる!
棟匠の住まいは、高気密・高断熱の構造と全館空調によって、家じゅうがほぼ同じ温熱環境に保たれます。
それはつまり、中二階や半地下、ロフトなど、1階フロア以外の空間も快適に過ごせる温度・湿度に包まれているということ。もちろん、個別にエアコンを設ける必要もありません。
縦の空間を上手につかうスキップフロアのある住まいは、空間をより有効に活用するという物理的なメリットに加え、秘密基地のような遊び心あふれる空間がうまれるという感覚的なメリットもあります。
棟匠の平屋の魅力やスキップフロアの工夫について、もっとくわしく知りたい方はこちらもぜひご覧ください。